
オフィスや学校、家庭などで日常的に使用されるホワイトボード。便利な文具である一方で、「文字が消えない」という悩みを抱える方も多いとよく耳にします。実はこの問題、正しい知識と対処法があれば簡単に解決できるのです。
本記事では、ホワイトボードの文字が消えない原因から効果的な解決策、正しい使用方法、メンテナンス方法まで、50年以上も黒板・ホワイトボードを製造販売してきた「札幌教材製作所」が、ホワイトボードを長く美しく使い続けるためのポイントを解説します。
専用マーカーの選び方やイレーザーの使い方など、日常的なケアの方法もご紹介しますので、ホワイトボードのトラブルでお悩みの方はぜひ参考にしてください。
札幌教材製作所では、UVプリンターで原稿を直接印刷ができます。ホワイトボードは自由なサイズに対応、壁一面も可能です。お見積もりは電話またはお問合せフォームより、お気軽にご連絡ください。
目次
なぜ?ホワイトボードの文字が消えない原因とは
ホワイトボードの文字が消えない主な原因は、以下の通りです。
- インクの乾燥不足や早消し
- 長期間放置による固着
- 専用マーカー以外の使用や相性不良
- ボード表面の傷や劣化
- 表面の汚れやゴースト現象
- イレーザーやクリーナーの使い方の問題
このようにホワイトボードの文字が消えない要因は多岐に渡りますが、次の見出しでご紹介する対処法を行うことで改善する可能性があるので、ぜひ参考にしみてください。
今すぐ試せる!文字が消えない時の対処法

ホワイトボードの文字が消えなくなり困っている方に、すぐに試せる効果的な対処法をご紹介します。
- 優しく水拭き
- アルコールでふく
- 専用クリーナーを使用する
- 再生コートを使用する
優しく水拭き
まずは、水拭きを行いましょう。水性インクの汚れは、洗剤を使うよりもシンプルに水拭きの方がボードを傷めずきれいに落とせます。
水気を絞った清潔な雑巾で優しく拭き、その後は乾いた布で水分をしっかり拭き取ってください。書いてから時間が経っていない汚れに対しては、水拭きだけできれいになることがあります。
水拭きは手軽な方法なので、この方法から試すのがおすすめです。
アルコールでふく
水拭きで落ちない頑固なインクや黒ずみには、無水エタノール(アルコール)を使うのもおすすめです。無水エタノールは油分や固着したインクを溶かす作用があり、布に適量を染み込ませて拭くことで、ホワイトボードをきれいにできます。
ドラッグストアや薬局で手軽に入手できるため、家庭やオフィスでもすぐに試せます。長時間放置されて固着した文字跡にも効果を発揮するため、古いホワイトボードの復活にも役立ちます。
専用クリーナーを使用する
市販のホワイトボード専用クリーナーを使うと、ボード表面を傷めずに汚れを落とせます。専用クリーナーは頑固な汚れやインクのカスを除去できるため、定期的なメンテナンスにもおすすめです。
ただし、界面活性剤などが含まれている場合は塗装を傷める恐れがあるため、成分を確認してから使用しましょう。
再生コートを使用する
ホワイトボードの表面が劣化して消えにくくなった場合は、再生コート剤の使用も有効です。再生コートは、ボード表面に新たな保護膜を作り、インクの固着を防ぎます。
作業は以下の方法で簡単です。
- 塗る
- 拭き取り
- 乾燥
上塗りもできるため、ホワイトボードを長く使い続けたい場合におすすめです。表面が傷ついたり、長年の使用で消去性が落ちているホワイトボードでも、再生コートを使うことで蘇ることがありますのでぜひ、試してみましょう。
正しいホワイトボードの使用方法

ホワイトボードを快適に使い続けるためには、正しい使用方法を知ることが重要です。日常的な使用習慣を少し見直すだけで、文字が消えない問題を未然に防ぎ、ボードの寿命を延ばすことができます。
- 書いてから消すまで10~20秒は待つ
- 長時間放置しない
- 専用のマーカーを使用する
書いてから消すまで10~20秒は待つ
ホワイトボードに文字を書いた後、すぐに消そうとするとインクの剥離層が十分に形成されていないため、うまく消えないことがあります。書いてから10~20秒ほど待つことで、インクが乾き、消しやすくなります。
会議や授業で急いでいる時でも、10〜20秒の待ち時間を意識するだけで消去性が格段に向上します。
長時間放置しない
ホワイトボードに書いた文字を長時間放置すると、インクの剥離層が蒸発し、インクがボード表面に固着してしまいます。固着することで、消しにくくなったり、跡が残ったりする原因になります。
ホワイトボードに書いた内容が必要なくなったら、できるだけ早めに消すことがホワイトボードをきれいに保つコツです。長期間使用しない場合は、全ての文字を消してから保管することで、次回使用時のトラブルを防げるので意識しましょう。
専用のマーカーを使用する
ホワイトボードには必ず専用のマーカーを使用しましょう。専用マーカーには、消しやすくするための剥離剤が含まれています。油性マジックや他のペンを使うと、インクがボードに固着し、消えにくくなる恐れがあります。
また、専用マーカーでもキャップをしっかり閉めて保管し、インクの乾燥を防ぐことも大切です。古くなったマーカーは書き味が悪くなるだけでなく、インクの成分が変化して消えにくくなることもあるため定期的に交換をしてホワイトボードの寿命を伸ばしましょう。
ホワイトボード長持ちさせるための注意点

ホワイトボードの寿命を延ばすためには、日常的なメンテナンスと使用方法に気をつけることが大切です。ここで紹介する注意点を守り、大切なホワイトボードを長持ちさせましょう。
- 表面を強くこする
- 中性洗剤は使用しない
- 古くなったマーカーやイレーザーは使用しない
表面を強くこする
ホワイトボードの表面を強くこすると、細かい傷がついた部分にインクが染み込み消えにくくなります。特にメラミンスポンジは表面を削り取る性質があるので、コーティング層を剥がす原因となります。
傷が増えると消えにくくなるので、柔らかい布で優しく拭くことが重要です。強い力で拭くと、逆効果になることがあります。ホワイトボードの表面は非常にデリケートなので、力を入れて擦るよりも正しい方法で優しくケアしましょう。
中性洗剤は使用しない
中性洗剤に含まれる界面活性剤は、ホワイトボード表面に残留し、インクの定着を妨げたりコーティングを傷めたりします。水拭きやアルコール拭きで落ちない汚れにはホワイトボード専用クリーナーを使用するのがおすすめです。
市販のクリーナーは剥離剤を含まず、表面保護に配慮された成分が配合されていることが多いです。一般的な家庭用洗剤は成分がホワイトボード向けに設計されていないため、使用を避けましょう。
専用クリーナーは一見高価に感じるかもしれませんが、ホワイトボードの寿命を考えると経済的にもおすすめの選択肢です。
古くなったマーカーやイレーザーは使用しない
マーカーのインクが乾燥すると剥離剤のバランスが崩れ、消えにくい文字が残ります。イレーザーも劣化すると表面が硬くなり、ボードを傷つける原因に…
マーカーはキャップをしっかり閉めて保管し、イレーザーは多層式のものを選び、劣化した層を剥がして使用するのがおすすめです。マーカーの書き味が悪くなったり、色が薄くなってきたりしたら交換時期のサインであることも覚えておきましょう。
消耗品をケチることは、ボード本体を傷める結果に繋がるので本末転倒です。
ホワイトボード イレーザー(白板消し)の使い方と選び方
ホワイトボードを効果的に使用するためには、イレーザーの正しい使い方と適切な選び方を知る必要があります。良質なイレーザーを正しく使用することで、ボードの寿命を延ばし、きれいな状態を保つことができます。
使い方
ホワイトボード イレーザー(白板消し)の使い方は以下にまとめました。
注意点 | 詳細 |
適切な力加減でゆっくり動かす | イレーザーは強く押しつけず、軽く当ててゆっくり滑らせるのがコツです。早く動かすとインクが残りやすく、逆に消えにくくなります。 |
ピンポイント消しにも対応 | イレーザーの角や専用キャップの先端を使うと、細かい文字や部分的な修正が可能です。広範囲を消す場合と使い分けることで効率的に作業できます。 |
定期的なメンテナンス | イレーザーのフェルト部分が汚れたら、水洗いして乾燥させます。詰め替え可能なタイプは汚れた層を剥がすか交換し、清潔な状態を保ちましょう。 |
消しカスの処理 | 消した後はイレーザーに付着した粉を軽く叩いて落とし、受皿の清掃をしましょう。マグネット付きタイプはボードに貼り付けて保管するのがおすすめです。 |
選び方
ホワイトボード イレーザー(白板消し)の選び方は以下にまとめました。
タイプ | 特徴 | 用途 |
ノーマルタイプ | シンプルな構造でコストパフォーマンスが良い。 | 使用頻度が低い場所 |
詰め替えタイプ | スポンジ部分のみ交換可能なので経済的。 | 頻繁に使用するオフィス |
めくれるタイプ | 多層シートで汚れたら剥がすだけなので品質を保てる。 | 会議中など常に清潔にしておきたい場合 |
両面タイプ | 表裏を使い分けられるのが長寿命。 | 消去作業が多い現場 |
マグネット付き | ボードに貼り付けできるので収納に便利。 | スペースを有効活用したい場所 |
ホワイトボードの買換えのタイミングは?
ホワイトボードの買い換え時期は使用年数と状態で判断できます。スチール製は約3年、ホーロー製は約5年が寿命の目安です。専用クリーナーや再生コートを使用しても文字が消えにくい状態が続く場合は、表面コーティングの劣化が進行しているため買い替えを検討すべきです。
また、表面に傷や凹凸ができて書きづらくなったり、ボード自体が歪んだりしてきた場合も交換のサインです。
近年では、リモートワーク対応などもあるため機能面の見直しも買い替え理由の一つといえるでしょう。
まとめ
ホワイトボードの文字が消えない問題は、知識と対処法を知っておくと解決できます。以下でまとめた通り複数があります。
- インクの乾燥不足
- 長時間放置
- 非専用マーカーの使用など
対処法としては水拭き、アルコール拭き、専用クリーナー、再生コートの使用がおすすめです。
