黒板の作り方③~印刷の秘密~

こんにちはライターの清水です。

黒板の作り方を説明しています。
前回、黒板の作り方をお伝えして、緑の部屋の謎についても解明しましたが、
そういえば黒板って、何かしらの文字が印刷されていますよね。

今回はその印刷の秘密に迫ってみたいと思います。
札幌教材製作所では主に二つの技法の印刷を使い分けています。

シルク印刷と、UVインクジェットプリンターによる印刷です。

シルク印刷…メッシュ状の穴が開いた紗という布を枠に貼り付けた版を作ります。版からインクを刷り込んで印刷します。同じ原画のものを大量に印刷したい時向き。

UV印刷…UVインクジェットプリンターという大きくて特殊なプリンターで印刷を掛けます。
サイズが大きいモノはもちろん、小さくて細かいものを大量に印刷するのにも向いています。

まずお話を伺ったのがシルク印刷の担当者に話を聞きました。
写真を見てください。

 

 

向こう側が透けて見えるのが分かりますでしょうか?
透けて見えている部分は小さいメッシュ状になっています。
印刷する面にこれを重ねて上からインクを刷り込みます。すると穴が開いているところだけ印刷がかかるという手法です。違う版を重ねたり穴を塞いだりすると、異なる色を重ねて印刷することも可能です。

メッシュの穴はとても小さく、ずっと印刷を続けていると目が詰まってしまうそうなので、その日の印刷枚数や気候によって、インクの粘り度を微妙に変えて慎重に手際よく印刷をかけていきます。

なお、これを一度体験した事があるのが同じ印刷でもUV印刷を担当している方。
女性社員ですが、一度シルク印刷を体験した時に思った以上にインクが重たくて大変だったと仰っていました。確かに、シルク印刷担当の腕は男らしい筋肉のついた腕をしていました。想像以上にハードな仕事のようです。

次にUV印刷の話しです。このプリンターかなり優秀ですがお値段も張るようで北海道でも導入している会社はまだ少ないみたいです。

巨大なプリンターに特殊なインクとUV(紫外線)がでる装置が付いています。

 

 

 

印刷と同時にUVでインクを固めるので、触ると僅かに印刷面が盛り上がっています。写真で紫の光が見えますでしょうか?これがUVです。印刷はもり上がっていますがカッターでないと剥がれないくらいかなり印刷は強力です。

取材に行った時にはエストールの印刷中でした。
小さい鉄の板を均等に並べて印刷するのですが…均等に並べているのですが、小さい板の中央に印刷するのはなかなか大変です。

そのため、最初は透明なインク(よく見るとうっすらと印刷されているのが分かります。これはアルコールで拭くと消えてしまう特殊なインクです)で試してから納得がいく状態になれば本番の印刷をします。

シルク印刷にはない機械ならではの繊細な苦労があるようです。

どちらの印刷がよりお客様に適しているのか…?
そこは営業担当が使用用途や枚数などによって最適なものを提案させていただきますのでお気軽にご相談下さい。