上田社長インタビュー②

※このブログでは、知的障がい者のある方を「施設の方」と書かせていただきます。

 

こんにちは。ライターの清水です。

今回から、北海道の黒板屋さん札幌教材製作所の上田社長のインタビューを掲載していきます。

 

RC事業を中心とした施設の方の雇用に、札幌教材が力を入れていることはご存知でしょうか?

 

仕事を依頼するようになったのは、ちょうど会社が転換期を迎えた頃の話。既製品の納入が増え、袋詰めの軽作業の仕事が増えて困っていた時、友人からその仕事を施設の方に発注してもらえないか?の一言で始まったそうです。

 

結論から言ってしまうと、この事業は1年たたずに頓挫してしまいます。

 

なぜか…施設の方は私たちが思うよりも年齢を重ねるスピードが速いのだそうです。

毎日仕事があれば違うのかもしれませんが…突然増えた軽作業は、毎日継続して発注できる程の量ではありませんでした。

 

ですが、毎日仕事が無いということを理解できずに、いつも通り作業場で座って仕事を待っている。そんな話を聞いて、上田社長は初めて施設の方に「仕事をさせてやっている」という天狗になっていた自分に気が付いたそうです。

 

ちょうどこの頃、上田社長は「日本理化学工業」を訪れています。チョークを扱っており古くから付き合いがある会社。ベストセラー「日本でいちばん大切にしたい会社」のトップバッターに掲載されている、障がいを抱えた社員が7割以上いる会社として有名です。

 

「どうしたら、彼らがやりやすく作業ができるだろうか?」というのを徹底的に考え抜かれた作業場と当時の社長・大山泰弘氏から熱い激励を受け、上田社長のハートに火が付きます。

 

 

話は変わりますが、施設の方の雇用に力を入れている札幌教材ですが、なかでもRC事業は子供を対象としていますが、それはこんな思いからだそうです。

「父さん母さんは先に死ぬ。でも会社が残っている限り彼らの支援はできる。自分も人の親だからわかる。自分の子供の人生は心配だ。でも、親が死んでも代わりを担える会社があれば、少しでも安心ではないか?企業の役割は存続させること。それは使命かもしれない」

 

 

そもそもなぜ施設の方は外に働きに出るのでしょう?出なくても平穏に暮らせるのに。それは人の幸福とは「人の役に立ち、人に必要とされること」これは労働でしか得ることができない。

…外に働きに出るというのは、施設の方から見たら選ばれたエースなのだそうです。

胸を張って、誇らしく思っている。そんな一生懸命の彼らを裏切ってはいけない。

 

施設にいるだけでは味わえない幸福感を仕事を通して感じてほしい。

そして、それを永続的に続けていければ…こんな社会貢献はない。

それこそ会社のあるべき姿ではないか?

 

 

インタビューで社長がRC事業の話を最初にしたのは、きっとこの話に『上田邦秀』の想いが凝縮されているからなのだと感じました。

 

 

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